wanshannan’s diary

ドラマ、映画、ゲームの感想を中心にその他のことも書きます。

6/15-19 「屍鬼」は成功の証拠

【6/15】

花が終わってもあじさいが元気。

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新芽がにょきにょき

 

【6/16】

「LOVEペディア」の歌詞に「めいいっぱい」てのがあるんだけど、これが「愛生(めい)いっぱい」に聞こえてきたから私はもうダメだ。

https://www.youtube.com/watch?v=NtI3UL8tje4

 

【6/17】

屍鬼を久々にザクッと読んだ。えげつない事ばかり続くんですが、登場人物達各々どういう選択をしたかという点においてとても重視されている書き方だと感じた。本人にとっては自分の行動が最善だった。
屍鬼って奇跡の小説で、まずこんなに長い話が出版される事があり得ない。なぜなら、厚い本は売れないというのは鉄則らしいから。なぜ出版できたのか。それはおそらく、筆者の過去作が売れていたという実績があったからだ。悪霊だの十二国記だのが売れていなければ屍鬼はなかったかもしれないのだ。京極や白夜行をレンガ本と言って面白がるけれど、レンガ本として出版されていること自体が奇跡なんだし、筆者の腕がいかに優れているか、または売れているかの証明である。

 


【6/18】

屍鬼を読んでます。わたしが所有しているのは文庫版全5冊なのですが、5巻の最後に宮部みゆきさんの解説がありまして、これがすごく良くできた文章で感心しました。プロに感心したって言うの失礼か。この解説は、まず装丁の話から入る。屍鬼みたいに重たい話は文庫本で読むより、ハードカバーで読んだ方がより物語の重厚さが伝わっていいとか、そういう読むときの感覚の話。小野不由美さんは自書はすべて紙の状態でしか販売していない。作者のこだわりなんだろうけど、宮部さんもそういう読むときの本を開く動作だとか、重さを感じるとか、そういう感覚をを「本を読む」といことだと認識しているんですね。この二人はつながっている。それからキングの「呪われた町」と本作の違いは、作者が生まれた国に影響を受けているからだろうという意見。そして9.11のアメリカ一致団結巨悪を倒せという姿勢と、日本のそうとはなれない姿勢を並べてみて、日本の感覚だって貴重なものなんじゃないかという言葉で締める。すごい、なんて良くできた文章なんだ・・・・・・。エッセイなんだけど、論文みたいな理路整然さと簡潔さがあってすごい、いい。

 

【6/19】

屍鬼を読んでいたら午前3時になって、目が開かないまま出社した。11時くらいに元気出てきたんだけど、15時から再び意識が遠くなった。なんだこの山は。

 

屍鬼(一) (新潮文庫)

屍鬼(一) (新潮文庫)