wanshannan’s diary

ドラマ、映画、ゲームの感想を中心にその他のことも書きます。

「カリギュラオーバードーズ」感想

カリギュラODを帰宅部ルートでクリアしました。楽しかった。

 

Caligula Overdose/カリギュラ オーバードーズ  - PS4

Caligula Overdose/カリギュラ オーバードーズ - PS4

 

 


プレイ時間57時間。レベルは51。
まず、題材にそそられた作品でした。
現実が嫌でしょうがなくて電脳世界へ来たのに、結局電脳世界も嫌になって放棄してしまう。
人間の業って深いな。いつまでたっても欲が尽きることはないんすね。


キャラクターは、帰宅部も楽士も面白い奴らばかりで楽しかったです。
どのキャラの心にも寄り添いたくなる部分がありました。
それは、彼らそれぞれの表裏をちゃんと描いているからですね。
何で電脳世界に来たのか、その理由をそれぞれに描かなければならないので、
必然キャラが深く描かれるんですよね。テーマがいい作品は強い。
テーマがよければ、キャラも必然深くなり、ドラマが生まれ、作品そのものもよくなる。いい循環。


戦闘は、技の発動速度、発動後の膠着時間、遠近距離、リスクの概念、派生技など、考える要素が多彩で面白かった。
もちろん慣れが必要だけれど、何でも慣れれば楽しいです。


主人公のステータスを上げるためにモブたちのお悩みを解決して回っていたんでしたが、本当に地味で大変な作業だった。
なんせ500人いるって言うんだもん。100人の人間のお悩みを達成し、トロフィーを得た達成感はよいものでした。しんどかった。

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エントランスで人を呼び出して、マップ出して、エントランス戻って話しかけるのが面倒。呼び出したらもういてくれ。
スティグマと必要な人間が自動で繋げられるともっと楽だった。無駄に面倒だった。
モブの学年、クラス、名前、欲しているスティグマ、もしくは人物を紙にメモし、手持ちのスティグマを見る、という繰り返し。
本当に地味な作業だった。こういうところをスムーズに進められるように作ってくれていたら、より良かった。


モブたちのお悩みが面白かった。例えば「腐女子であることが普通ではない気がしてつらい。」という子がいたら、
腐女子である人間を引き合わせればお悩み解決となります。なんだそれ。

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ただ、悩みを解決することの功罪もあって、恐喝をやめられない人間がこの個性をなんとかしたいと悩んでおり、
詐欺師と引き合わせると、二人でタッグを組んで人から金を巻き上げよう、主人公、紹介してくれてありがとな!
などという流れになり、お悩み解決、報酬を得るわけです。なんと犯罪の片棒を担いでしまったのです。
こういうのがざらにある。人の悩みを解決したいい面と、犯罪助長した悪い面が同時にあるのです。おお恐い。
嗜虐的な人と、被虐趣味の人を結びつけるようなことだけしていたかった・・・。
誰もが幸せになれることだけしていたかった・・・。電脳空間とはいえ、ままならないものです。


その他、字は大きくしてほしい。読みやすくしてほしい。字の大きさだけではなく、色の配色を変えたらもっと読みやすい。
あと、エントランスやダンジョンで生徒たちの名前が3人、4人分ほど重なってサッパリ読めない時もあったので、
細かいことだけど、あれも何とかなるとうれしい。
痕跡を地図に残すのは必要だった。
詐欺師やナンパ師の居場所も地図で示して、カーソル合わせると名前も出る、と言う風にしてもらえるとすごい楽だった。
地図が見ずらいので、地図用の画面に切り替わるといい。透けた地図とダンジョンと重ねると、地図もダンジョンも見にくい。
お金を集めて新しい武器や防具を買う、という作業がなかったのは少し楽でした。
金集めや、武器と防具の吟味にはとても時間を使うし、少し苦手です。
みんなレベルとスキルポイントでなんとかする。楽ちんでいい。


田所という暴力的で視野の狭いキャラクターがいるのですが、差分(公式HPから拝借)はとても丁寧なのに

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3Dモデルになると何の迫力もなく、かわいらしいちょびひげモブになってしまうのには笑った。

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エンディングクレジットでCV.杉田智和と書かれていて、とても驚きました。
あんな杉田さん聴いたことない。気持ち悪いクズ演技で彼が見えなかった。いい仕事。


ラスボスはたいした驚きはなく終わりました。
でも前に書いたように、テーマとキャラクターがしっかりしているので、それだけでも面白い。戦闘も楽しい。
主人公が現実で何をしていたかが、帰宅部ルートでは明かされなかったのですが、
楽士ルートでは明かされるんでしょうか。
楽士ルートでは帰宅部メンバーに相当罵声を浴びさせられることが想像に難くないので、見届けたい。


金や時間のない中、ゲームを開発しているのが伝わってくるゲームでした。
そのアラがマイナスになっている点はもちろんあるけど、プラス面の方が多く感じられました。
このゲームの開発チームには、今後もいい作品を作っていただきたいと思います。
このチームならきっとまた、いいゲームを作るだろうと想像します。