忍たま映画、とっても良い映画でした。
【初見応援上映】
行った日がたまたま応援上映の日で、初見が応援上映ってハードル高いというか場違いなんじゃなかろうかと思いつつ、行きました。でも実際は、沢山この映画を回数重ねて見てきたオネエサンたちの頼もしさが心地よかったです。「松竹」が映った場面で「ありがとー!」とか言ってくれるのとかが良かった。合いの手が完璧で楽しさを増量させていた。
【初見でも楽しい】
忍たまを知らない人間でも1本の映画として楽しめるように作られてたのが親切だった。行ってらっしゃい、帰ろう、まだ教わってなかった、など作中で提示されたものやセリフを回収しきっていたところがいい。90分で終わるのも親切だ。2時間超えは観るのもきつい。もう最近は観客に対して親切に作ってある作品しか楽しめないのか、俺は、という謎の憤りも感じつつではあるが。
脚本はベタなんだけどテンポ感良いし、そのテンポ感もキャラや忍たまの世界観で生み出してるからより良いし、落とし所も天変地異や不思議パワーではなく、メイン3人の素のままの力でつけたから気持ちが良かった。つかあそこ泣き所のはずなんだけど、初見の俺は畳みかけられる台詞に笑いすぎてせきこんでた。良い笑いをしました。ありがとうございました。忍たま。
あと利吉が妖艶すぎるだろ。「お兄ちゃん」で吐くかと思ったぞ。衝撃が強すぎてどんな風に発音してたか思い出せないもん。勘弁してくれよ。あと「父上」も言われるたにびえづいてた。セリフというか三人称目的語に感情が入りすぎなんだよド畜生。
それから、ぼくは高山みなみの発音する「わたし」にすげー弱いです。
【アニオタの現代アニメへの愚痴を見事に昇華する作画】
あと、これは超個人的な感想なんだけど、イマドキのアニメらしくなく、作画の雰囲気やキャラデザを忍たまのままにしてくれてるのが、ほんとありがたかった。特殊効果でキラキラしてたり、やけにヌルヌル動くのとか、作風に合ってないのに、技術的にできるからってやられるとマジ消化不良起きるからな。アニオタよ、俺たちはヌルヌル動くから、キラキラしているからアニオタになったわけじゃないだろ。作画崩壊とか、入ってるスタッフによって画面が変わるのすら好意的に楽しんでいたからアニオタになったんだろ、と世のアニオタに心の中で呼びかけていた。アニメの何が魅力だったのかをかえりみることができた。
キャラデザで言えば、手とか指とか足の指とかを、適度にデフォルメ、崩して描いてるのにも感動しちゃったな。こういうのが作品の空気感を作ってる。乱太郎の髪の毛の塗りとかもそう。その辺ばっかずっと見てたわ。キノコの作画が丁寧で浮いてたのは、それはそれで面白くて笑ってしまった。
【忍たまが30年続く理由】
忍たまが大人のおねーさんたちに長らく支持されてる理由がわからなかったんだけど、最近なんとなくわかったような気になってきた。なんか、みんなキャラクター純粋なんだよね、嫌味なく。生きてると、ピュアなものなんてこの世にないと思っちゃうけど、ここにはあるやんけ、って思える。先生キャラが生徒のこと大事に思ったり、子どもたちは先生のこと尊敬したり、友だちや家族に対して優しくしたり、そういう純粋なシーンがたくさん見られるんだよな。あと、キャラクターたちは自分を偽ったり(変装はあるが)過度によく見せようとしていない、純粋なままそこにいて、受容されている。それから、命令系統がしっかり機能してるのがいいよな。現実世界では、ありのままの自分は排斥されるし、命令系統がぐちゃぐちゃなこと多い。その点も理想の世界って感じがする。世の中の人々よ、生きにくいと思ったら平日夕方はEテレを見ろ。平日夕方なら毎日やってるから。理想の世界がそこにある。
【忍たまと大震災】
忍たま映画って今回のが3作目で、それ以前の作品を知らなかったから調べたんだけど、忍たま映画2作目の封切りって2011年3月12日なんやて。なんかすごいわほんと。東日本大震災の翌日って、そんなことありえるの。あんな状況下で、勇気100%の歌詞にある「がっかりしてめそめそしてどうしたんだい太陽みたいに笑う君はどこだい」なんて言われたら涙流すしかないやん。わたしはお客に対して延々「勇気が必要だ!」と大声で言ってきたンだけど、ふと振り返ると、忍たまでも30年くらい「100%勇気」と歌い続けてるんだから、別にお客との関わり間違っていなかったなと思うのでした。それにしても、読めば読むほど普遍的すぎる歌詞だ。やりきるしかねえんだよ。道はそこしかないんだよ。なのにその道の前で一体何回足踏みしてんだよ。意味ないんですよ。そこしかないから、そこへ飛び込め。勇気をもって。そんなことをお客に対して思っていたのでした。
忍たまが30年続いてる理由を真剣に考えてると、こういう巡り合わせみたいなものを呼び寄せているんだと目の当たりにしている。大震災っていう、誰も彼もが衝撃を受けている中で、勇気を振りまく作品がその直後に上映されるなんて。本当にすごい巡り合わせ。人々が必要とされている時に示され、供給される使命を、忍たまは負っているかも知れない。壮大な考えですけど、そうとしか思えなくなってしまった。
【言いそびれたことと蛇足】
忍術学園の独立国家というか一大勢力という認識が作中でされているのが印象的だった。ざっとさんて、「ちょっと粉もんさん」言われて訂正してるけど、ちゃんと発音しても「ざっとこんなもん」だもんな。どういうことだってばよ。「もろずみそんなもん」もなかなかだよ。
角と鹿のパペットほしいな。
ドル箱と判明したのだから次回作も作らな。この世は資本主義社会やぞ。
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