wanshannan’s diary

ドラマ、映画、ゲームの感想を中心にその他のことも書きます。

5/26 十二国記祭り

【5/26】

今日の私は紀尾井ホールヒンデミットの8重奏や葬送音楽、白鳥を焼く男、ベートーヴェンの7重奏などを聴く予定でした。いつか開催されますように。

そんなわけで、世界的な音楽祭に観客として参加する予定だったのがパアになり、一人で十二国記祭りを開催していて、既刊をあちこちウロウロさまよいながら読んでいます。めちゃくちゃ楽しい。それで判明したこともある。1994年はすごい。奇跡の年。小野主上の筆が走っていた。3-4月に悪夢上下、4月に東亰異聞、6月に東の海神、8-9月に風の万里上下。奇跡の年だ。6冊も出てる。ありがてえ。ご本人も図南の翼(1996年刊行)あとがきでお書きになっている。一昨年は良い方の当たり年、昨年は悪い方の当たり年と。体調が優れないというのは、この頃からずっと聞く話なんだけど、そんな中でも筆を折らず、連載もして、新刊も出して、新作も出して、シリーズの続編も書いて、廃盤になった書籍には手を加えて出版し、どの作品も出来は優以上で、本当、ファンにとってはありがたい以外の言葉が出てこない。
青条の話は、植物研究者の話だなと思ってたんだけど、最近はデスストも入ってるかなと思い始めた。荷物を運んでいるだけで物語になる。
あとあと、凄惨な死を迎えた蓬莱人を思い出す心情も萌えもだえすきすきたいきスキー。それにしても体育祭踏みつけやお手手繋いでみんなでダイブとか学舎どっかーんなんてどっから出てきた発想なんだろう恐ろしいよ。おそろしいからホラー小説足りうるので作品としては満点満点。
白銀のなにが尊いって、各々これでいいのかな、これは自己弁明にすぎないんじゃないのかな、これは人のためになってんのかな、などと迷いながら決断し行動した一つ一つが繋がって自らを助けている所ですね。迷いながら自分に恥じないことを1つずつ。読み終えた後にカタルシスが以前の作品に比べると少ないとかいう感想見るけど、その発言はこの作品の一番おいしくて唯一無二の部分を味わえていない証拠だ。そういうモブこそが主人公だと、この本が言っているようにしか私には思えない。
延主従が騶虞2頭であちこちうろついてるのがペアルックかよ、とか思って好ましく思ってたんですけど、泰主従もペアルックのみならず色違いかつ互いの頭髪の色に合わせているかと思うともう好ましいどころの騒ぎではない。早く計都と羅ごうで景主従のとこへ挨拶しに行ってください。あと才の昇山者の中に彼もいたんだよなと、しんみりした。あと、他国に助力を期待できる、のリストの中に、捜索は手伝ってくれたけど軍はだしてくれないのが才だったのね。そりゃそうか、よしみないし、黄姑さまああだし。よしみ無いのは恭も同じだけど、彼女はああいうお人だからまぁ、出すよな。
長々と書きましたが、要約すると、私は十二国記と小野主上の作品が好きすぎて狂っています。

 

白銀の墟 玄の月 第一巻 十二国記 (新潮文庫)