wanshannan’s diary

ドラマ、映画、ゲームの感想を中心にその他のことも書きます。

10/3 福井県は発電所が多くてすごい

【10/3】

関西電力の金品授受報道に触発されて、福井県原子力発電所について調べている。いやほんと福井県はすごい。
すごい所を2点書いてみよう。


福井県原発数は15基
原子力発電所の数が最も多い都道府県。福島は10基、新潟は7基。

原発がある市町と人口、原発名、所持団体、稼働年を書いていきます。情報はウィキペディアかグーグルマップより。

敦賀市(人口約6万4000人)4基、2基は予定
・ふげん(原子力開発機構)1978-2003
もんじゅ原子力開発機構)1995-2016
敦賀発電所1号(日本原子力発電)1970-2015
敦賀発電所2号(日本原子力発電)1987-点検中
敦賀発電所3号(日本原子力発電)建設予定も建設予定地は地ならしのみ
敦賀発電所4号(日本原子力発電)建設予定も建設予定地は地ならしのみ

美浜市(人口約9000人)3基
美浜発電所1号(関西電力)1970-2015
美浜発電所2号(関西電力)1972-2015
美浜発電所3号(関西電力)1976-点検中

大飯町(人口約8000人)4基
・大飯発電所1号(関西電力)1979-2017
・大飯発電所2号(関西電力)1979-2017
・大飯発電所3号(関西電力)1991-稼働中
・大飯発電所4号(関西電力)1993-点検中

高浜町(人口約1万人)4基
・高浜発電所1号(関西電力)1974-点検中
・高浜発電所2号(関西電力)1975-点検中
・高浜発電所3号(関西電力)1985-稼働中
・高浜発電所4号(関西電力)1985-稼働中


原子炉の多さで他を圧倒していますが、それだけではなく、ふげんやもんじゅなど変わった形式?作り?構造?の発電所があるのも特徴。
もんじゅといえば、NHKのドキュメンタリーで「1兆かけた」とか「核物質をリサイクルし続けられるからすごい」とかいってた気がする。
まぁ、あんま実績出せずに解体されることになってしまって、むなしい。従事者なんかよりそうでしょう。金使って終わった。

www.nhk.or.jp


核物質と言っても複数あるらしく、ウランとかプルトニウムとかある。
ウランを使った原子炉が多いらしいんだけど、プルトニウムを燃料として使うのは珍しいんですって。
ふげんはプルトニウムを使う原子炉、もんじゅプルトニウムをリサイクルして使う原子炉でどっちも珍しいらしい。
でも、珍しい分、技術が確立されていないみたい。よって不測の事態もしばしば。おまけに新しいことだから経費がかかるようだ。
そういう研究をする場所を提供した県ということで、希有な場所であると言える。
ほかにも希有な場所と言えば、核廃棄物の処理工場がある青森の六ヶ所村原子力の研究所が沢山ある茨城県東海村もあてはまるかな。


僻地&密集立地

グーグルマップに「○○発電所」と入れるとすぐ分かるんだけど、断崖絶壁、木に囲まれた入り江や半島に発電所がある。
発電所へ行くためだけの道路やトンネル、橋がある。そういう建造物に圧倒された。
でもすぐ近くに集落があるので、学校や民宿、海水浴場、原発について学べる箱物もある。

美浜市と敦賀市にまたがる敦賀半島に両市の原発が集約されています。つまり、半径5㎞に7基あります。
また、高浜町と大飯町も隣り合う市町村で、互いに距離は車で40分ほどです。
もっと言うと、敦賀発電所と高浜発電所は高速道路使って1時間半の距離です。半径40-50㎞に福井の原発15基あります。
原発は密集するものみたいだけど、隣の町の原発が近い。そういうものかしら。

 

こんな感じ。その辺の福井県民より福井県原発について詳しくなった気がします。
福井県原発以外に何があるんでしょうか。調べてみた。恐竜博物館、東尋坊永平寺レインボーライン
ほかにもあったら教えて欲しい。どう見ても原発産業が主産業のように見えてしまう。
原発産業と同時並行で、地域振興、町おこしみたいなことをやってたら、もっと良かったんじゃないかな。
例えば山梨県立美術館のミレーなんかはいい例だと思うんです。あんな感じのがあるといい。

なんで原発が建つようになったかというと、1970年代のオイルショックが発端らしい。
海外の戦争のせいで発電に必要な石油が手に入れられなくなり、相場が上昇。
電気を安価に提供するには石油以外で発電すればいい、ウランの貯蔵地域はカナダとかで情勢が安定している。
という流れらしい。で、電源三法という法律を作って電気料金に発電所を建てる為のお金を上乗せしたりして今に至る。
あと憶測なんですが、建設するときに核廃棄物の処理をどうするかというのを決めていなかったのもポイントだと思う。
決めてれば、「核廃棄物はどうするんですか」という疑問なんて起きようがない。棚上げは事態が進む。

最後に、原発を作った地方自治体の財政状態についても書いておく。
原発を建てると自治体には固定資産税という税収があります。でも固定資産は年々減価償却していく。
つまり、税収が減る。税収を確保するには新しい原発を作ったり、プルサーマル発電をOKしたりする必要がある。
一度原発に手をつけると、そこから決して逃れることができない。だから、原発以外にもう一つ軸足が必要だと思いました。
敦賀市なんて新しく2基作る予定だったのに、あんな更地じゃ予定してた税収になってない。大変だと思う。
まあでも、その大変さは、原発がない地方自治体が普段から直面していることだから言い訳してられないか。

こういうこと調べてたら深夜2時になりました。明日は仕事だけど関係無い。知的好奇心が勝る。

 

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参考:日本の原子力発電所 - Wikipedia