6/1 VIOLA SPACE 2018 ヴィオラスペース 2日目 その1

【6/1】

本日もヴィオラスペース(ヴィオラの宇宙!)です。

ヴィオラスペースでは、3年に一回の周期で「東京国際ヴィオラコンクール」が開かれます。
今日の午前はコンクールの本選(ブラームスと現代曲)、夜はガラコンサートとなりました。


このコンクールと言うのがとても過酷なもので、6日間にわたって行われ、課題曲がとても大変。
全部で9曲あるのですが、書き連ねてみます。


第1次審査

シューベルトアルペジオーネソナタ イ短調D821よりいずれか1つの楽章(1次審査当日朝発表)
ブリテン無伴奏チェロ組曲(編曲:今井信子)よりいずれか1曲※暗譜
・第1番より Ⅱ.Lamento、Ⅳ.Moto perpetuo e Canto quarto
・第2番より Ⅴ.Ciaccona
・第3番より Ⅴ.Dialogo、Ⅵ.Fuga、Ⅶ.Recitativo、Ⅷ.Moto Perpetuo


第2次審査

武満徹(細川敏夫編曲):ア・ストリング・アラウンド・オータム(ヴィオラとピアノ版)
J.S.バッハ:フーガ ハ短調(原曲:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番ト短調BWV1001よりフーガ)※暗譜
⑤野平一郎:トランスフォルマシオンⅢ~J.S.バッハの5つの断片による~ヴィオラ・ソロのための
⑥下記の作品よりいずれか1曲
シューマンアダージョアレグロ 作品70
シューマン:幻想小曲集 作品73
シューマン:3つのロマンス 作品94
シューマン:ヴァイオリンソナタ第1番イ短調 作品105より第1、2楽章(ヴィオラ用に各自で編曲)
シューマン:おとぎの絵本


本選1

⑦下記の作品よりいずれか1曲
ブラームスヴィオラソナタ第1番ヘ短調 作品120-1
ブラームスヴィオラソナタ第2番変ホ長調 作品120-1
ブラームス(リーブル編曲):ヴィオラソナタト短調(原曲:ヴァイオリンソナタ第1番ト長調 作品78)
⑧下記の作品よりいずれか1曲
・B.A.ツィンマーマン:無伴奏ヴィオラソナタ(1955)
リゲティ無伴奏ヴィオラソナタ(1991-1994)より第1、6楽章
・野平一郎:戸外にて~ヴィオラ・ソロのための(2003)よりいずれかの2つの楽章
西村朗無伴奏ヴィオラソナタⅠ〈旋回舞踊〉
西村朗無伴奏ヴィオラソナタⅡ〈C線のマントラ
・ノックス:無伴奏ヴィオラのための Fuga libre(2009)
・細川敏夫:ヴィオラのための哀歌‐東日本大震災の犠牲者に捧げる‐(2012)
藤倉大:Engraving for viola(2014)


本選2

ヒンデミット:白鳥を焼く男※暗譜

 

この課題曲たちをこなして人前で弾けるだけの実力があれば、立派な奏者だよ…。
つまりこのコンクールに出演する準備をした人たちは全員立派な奏者だよ…。

曲数が多いし、現代曲は3曲あるし、6日間と言う短期間で本番をしていかなければならないなんて、過酷だよ。
いつから準備したら間に合うんだよ。1次審査で落ちたら2次審査と本選の曲は練習しても演奏できんのかい。
いや、準備することが大事なんだから演奏できなくてもいいけど、演奏できた方がいいに決まってるやん。
シューマンブラームスなら既にレパートリーだろうけど、それにしても奏者への要求がすごい。

課題曲を決めてるのは信子さんとタメスティ氏だろうから、彼らが考える
ヴィオラ奏者にとって必要な要素がこの課題曲たちに込められているんだろうと想像します。
原曲がヴィオラではない曲も現代曲もバッハもブラームスもコンチェルト、ソロ、アンサンブルにも対応できて、
なおかつタフでないとだめだ、ということが私には読み取れました。
それにしても現代曲の比重が大きいですよね。
ヴィオラってヴァイオリンに比べたら協奏曲の数が少ないし、ソロでの曲だって少ないと思うので、
必然、今書かれた現代曲を演奏する機会の方が多くなっていくと思うんです。
1800年代以前のヴィオラの役割が大きい曲ってブラームスシューマンモーツアルトと、なんだっけって感じですし、
それから時代ちょっと進んでヒンデミットブリテンウォルトンときて、あともう現代曲ばかりという感覚がします。

私がこうグダグダ書いていることより、審査員の方の言葉の方が短くて的確なので引用します。
前回のコンクール本選直後の記者会見でのハリオルフ・シュリヒティヒ氏のコメントです。

 

初めてこのコンクールの課題曲を見たとき、非常にびっくりしたのを覚えています。
曲数が多いし、ヴァイオリン曲もあればチェロ曲もある、そして現代曲もたくさんある。
今まで、たくさんのコンクールに審査委員として参加してきましたけど、
このコンクールは、いったい誰が受けるんだろうと思ってしまいました。

 

わたしも完全に同意します。

どんなコンクールかを書いているだけで結構な量になったので、別記事にコンクール本選と
ガラコンサートについて書こうと思います。