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1990年代アニメ「美少女戦士セーラームーン」はなにがすごいのか~セーラームーンSを例に

突然ですが、自分は劇場版「名探偵コナン」のシリーズが大好きです。

序盤にいろいろなネタをふんだんに転がしておいて、最後でだんだん回収していって見事きれいに終わるあの感じが大好きです。

2時間にあれだけいろいろな内容をつめこんでおとすところに落とすのはほんと毎度素晴らしいと思います。よく考えて本書いてる。

 

話変わりますが、毎週放送されるアニメの中には30分で1話完結させるという方式がしばしばあります。

1990年代に放送されていたアニメ「美少女戦士セーラームーン」シリーズもおおよそ、この方式でした。

妖魔、ダイモーン、呼び方はいろいろですが、モンスターが出てきてセーラー戦士が倒して終わり、で1話完結します。

でもただモンスターを倒して終わりではありません。戦士同士の人間関係を深めたり、サブキャラクターと交流したり、はたまた敵サイドの人間関係を描いたり、という場面を盛り込むことで、それぞれキャラクターのキャラが深くなります。キャラクターってのはほかのキャラクターと関係し合うことでより濃いキャラになっていきます。

ほかのキャラクターと関係しあってより濃いキャラになる。これがとっても大事なんです。

 

キャラが濃くなることで物語にものすごい感動が生まれた瞬間があります。

シリーズ第3作「セーラームーンS」を例にします。

このシリーズは3陣営に分かれています。

セーラームーンたち

②土萠ほたるを擁するデスバスターズ、つまり敵

③土萠ほたるを殺そうとするウラヌス&ネプチューン(以下ウラネプ)

この土萠ほたるさんですが、とても複雑なキャラクターです。

土萠ほたるさん自身はとても優しくいい子で、セーラームーンたちとも日常パートでとっても仲良しになります。

そしてウラネプがなぜ彼女を殺そうとしているかと言うと、ほたるちゃんは自覚はしていないものの、破滅のセーラー戦士サターンであるからです。破滅のレベルがどのくらいかと言うと、サターンのパワーは星ひとつ吹き飛ばしてしまうものだそうな。そりゃ命を狙われてもおかしくないかもしれない。

しかし、彼女にはもう一つの人格があり、その人格はデスバスターズを率いるミストレス9(ナイン)という悪であります。こいつがとってもやっかい。

つまり、土萠ほたるには3つの人格が入っていることになります。ややこしや。

セーラームーンたちは優しいほたるちゃんを知っているから、そんな彼女が破滅の力を持っていても使うはずがないと主張し、ウラネプは力を持っているだけで危険なのだから排除すべき、と常々衝突します。どちらの意見をうなずけます。だから面白い。

で、シリーズのラストシーンの話に移ります。ミストレス9は消滅したものの、デスバスターズの親玉ファラオ90(ナインティーン)が地球に迫ってきているとのこと。

覚醒したサターンは星を滅する力を持ってファラオ90を倒そうとします。しかし、その力を使う代わりに命を落とすとのこと。それを聞いたセーラームーンは黙っていられません。しかし、それまでの過酷な戦闘の過程でパワーアップアイテムをなくしてしまい、ファラオ90のいるところまで行くこともできません。セーラームーンは四つん這いになり、地面にこぶしを叩きつけ、慟哭します。

この場面を思い出すだけで涙が出そうになります。声優さんの声も体も心も全部ぐしゃぐしゃになりながら演技しているのが伝わってきます。ものすごく痛々しくて見ていられないくらいです。

そう、わたしは見ていてセーラームーンに感情移入をしてしまっていたのです。どうして感情移入してしまったのか。それはキャラクターの行動や感情がリアルだったからかなと思います。ほたるちゃんはいいこだし、でも悪でもあるし、破滅の力も持っている。でもだからといって死んでほしくはない。そりゃ泣き叫んじゃうよ。

なんでリアルだったのか。土萠ほたるという人間をいろんな人が別々のとらえ方をしていたからというのが一つの理由かと思います。土萠ほたるに対する対応で、ほかのキャラクターの行動や感情も変わってきて、そこがとても面白い。キャラとキャラが関係しあってお互いのキャラが深くなっていくパターンです。そこがこのアニメのすごいところなのです。

ラストがどうなったかはぜひご自分でご覧になってください。

 

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